歌詞集

All songs written by Yoroley

 

速度回復願います


夕陽を背に 渋滞は終った

「速度回復願います」 上り車線の掲示板


ちょっと帰って来たのか      今から帰るところか?

分かりかねてる 長い流れの その中


忘れたい想い 置き去りのつもりが

きっとこの先の現実へ 先回りしてる


赤いランプの列を組んで 基本不条理とも言える

この先の何処かへ向け スピードを回復する


悪者捜しのニュース

よかった事まで 忘れ させてる

誰の幸せのため?

この先の何処かへ

何事もなかったような 晴れ上がり



夕陽を背に 渋滞は終った

「速度回復願います」 言っているのは 誰だ


季節はいつごろなのか これから暑くなるのか?

忘れかけてる 長い流れの その中


つきまとう影 振り切ったつもりが

きっとこの先の街角で 待ちぼうけしてる


赤いラッパで風をまねて 道ばたに腰を下ろし

いつかの行進曲が スピードを回復する


悪者捜しのゲーム

よかったひとまで 溺れ かけてる

誰の幸せのため?

この先の何処かへ

何事もなかったような 晴れ上がり




地上のパン


何番目かの望みを 夢と呼んで 叶ったふりをしてる

地上の俺たちをそんなに バカにしないでくれ


あと一歩かも知れないと  思えば   いつ足を洗えばいい?

俺だって そこへ行きたくて 行ってみたくて しがみついたさ


そいつは今日だって 悲しい顔をしてみせる

「不幸な 出来事 でした」 なんて いうのさ


踏みにじって 泥までかぶせ 使い捨てた張本人さんよ

もしかして本当に 忘れ去っているとでも?


きれいごとを言わせてくれ   俺にも

きれいごとを言わせてくれ 臆病で手が出ない 俺にも



弱そうな奴らを 悪者にして ぶっ飛ばして みせる それが正義なら

どんな卑怯な手を 使っても  降りる 俺は 降りる


ダイヤモンドも ごみクズも 嵐は     同じ ように 飛ばす

どんな宝物を杖に変えてでも 種まく 人で いたい


そいつが今日だって 闊歩してる ところをみると

どうにも疑ってしまう 本当に居るのかい?


悲しい顔して この悲劇を 見過ごすだけの 張本人さんが

もしかして本当の 神様と いうなら


きれいごとを言わせてくれ   俺にも

きれいごとを言わせてくれ 食うために頭下げる 俺にも



そいつは今日だって 俺の中に 居座るのさ

「これで よしと しようよ」 なんて つぶやくのさ


目を閉じて 背中向けて 耳を塞いだ張本人さんよ

もしかして本当に 忘れ去っているとでも?


きれいごとを言わせてくれ   俺にも

きれいごとを言わせてくれ 地上のパンをあさる 俺にも




続く青空


星の数だけ 答えはあっても この街の空は 明るすぎて

電車の広告に 揺れるよな 光はどこにも 見あたらない


アピールしなさいと ケツをたたかれ 目を背けたくなるよな自分をつくり

笑えないジョークに じっと耐えた   ガラスの扉は 固く閉じたまま


偉くなりたいとか 人にほめられたいとか

人を出し抜いてまで 考える事じゃない

僕らの乾いた 視線の先にも

続く青空が あるだろうか?



夜の数だけ 夢見ても この街の朝は まぶしすぎて

知らない誰かが 誘うよな たやすい夢など 見あたらない


おもしろいやつだと 背中をたたかれ 目の前のハシゴをよじ上るけど

大人になれよと 笑われた  ガラスの扉は 今日も閉じたまま


遠くへ行きたいとか 冒険をしたいとか

靴ひもをほどいて 考える事じゃない

僕らの歩いた 道なき道にある

青い石ころが きっと答えだ



偉くなりたいとか 人にほめられたいとか

人を出し抜いてまで 考える事じゃない

僕らの乾いた 視線の先にある

続く青空を 心から願う




そらを見上げてる


人は弱い そらを見上げてる

俺は弱い 信じようとしてる


やまない 嵐を どっかで待ってる


とにかく前へ 踏み出してみたら

なんとか交互に 引きずってみたら


そっちは 後ろと 鼻で笑われた



ここしかないなら 歩ける距離で

とべる高さで 逝くまでの時間で

跳ねてみるさ



人はひどい 踏み台にしてる

俺はひどい 笑おうとしてる


やまない 嵐を どっかで待ってる


行列が捌け 俺の番が来た

目を覚ましたら いつもの朝だ


かすかな 記憶が つめたく揺れてる



可能な範囲で 歩ける距離で

跳べる高さで 逝くまでの時間で


転がってみるさ




回転ブランコに乗れなかった少年


遠い昔のようでもあり  昨日のような気もする

どこにでもある日曜 ちいさな遊園地だった


回転ブランコが降りてくると はしっこいヤツらに 越されて

座れなかった俺は ゆがんだツラでもどってきた


親父はソッポ向いてた  「乗ってこい」とだけ言った

どうにも座れず何度も  ゆがんだツラで 引っ返した


おなさけでありついたイスで   せっかくの遊園地で

ばつの悪い ホッとした気分で   ぐるぐる巡る景色を眺めていた


遠い昔の話じゃない なにも変わっちゃいない

父さん 俺は 今日だって ぐるぐる巡る世の中 眺めてるよ



遠い昔のようでもあり 昨日のような気もする

大人達の騒ぎについて行った 真っ暗な帰り道だった


大声が飛び交う中で 勢いにはじかれて

なじめなかった俺は ゆがんだツラで下を向いた


親父はソッポ向いてた 「何かしゃべれ」とだけ言った

どうにも話せず何度も ゆがんだツラでだんまりを決め込んだ


おなさけでありついたごちそうで 楽しいはずの宴のあと

ばつの悪い 田舎の細道で いつまでもついてくる星たちを眺めていた


遠い昔の話じゃない なにも変わっちゃいない

父さん 俺は 今日だって 見えなくなった星たちを眺めてるよ



遠い昔の話じゃない なにも変わっちゃいない

父さん 俺は いつだって ぐるぐる巡る世の中 眺めてるよ




僕は僕に話しかける


君と話してる 振りをして 僕は僕と話している

君の意見を聞く 振りをして 僕は僕に話しかける


君が何を 知っているかなんて 興味ないのさ

君が何を 想ってるのか さっきから 聞いているのに



君と話してる振りをして 僕は時間を気にしている

君の意見を聞く 振りをして 僕は時間を気にしている


君が何を 知っているかなんて  ああ 興味なくて

君が何を 想ってるのか さっきから 聞いていたのさ



割といい事ばかりの夜が コトンと 堕ちたよ

割といい奴ばかりで想ったよ  他へ行こうか



友達なんだと 肩を組んで そこに溺れて いたくはない

友達なんだと 笑い合って そこに迷って いたくはない


君が何を 知っているかなんて 興味ないのさ

君が何を 想ってるのか さっきから 聞いているのに



割といい事ばかりの夜が コトンと 堕ちたよ

割といい奴ばかりで想ったよ  他へ行こうか



君と話してる 振りをして 僕は僕と話している

君の意見を聞く 振りをして 僕は僕に話しかける




君に会う夢を見た 


君にまた 会う事を 許される 夢を見たよ

運命に 逆らって 一度だけ 会う夢さ


あの頃と 同じように いつまでも いつまでも

凍てついた ベンチでは 白い息だけが 想い伝え


日差しは横から  僕らの顔をうかがい

二度とない 相変わらずに 愛想つきた模様


時間(とき)の遮断機が 音も無く降りた 僕は初めて 君を見上げた

泣いているような 微笑み 浮かべ 君は君の 列車に乗る


もうしばらく ここでふんばってみるよ。



真夜中に 目が覚めた そろり ポツリ 一人だよ

運命の 後押しで 久しぶりに 星を見たよ


この広い 大空と 今この時との 交差点で

恐るべき 偶然に 気付くこともなく 今日もまた


静かに見下ろす 近く遠い下弦の月

二度とない 相変わらずに 愛想つきた模様


時間(とき)の遮断機が 音も無く降りた 僕は最後に 君を想った

泣いているような 微笑みの影で 僕は僕の 地平に立つ


もうしばらく ここでふんばってみるよ。



君にまた 会う事を 許される 夢を見たよ

運命に 逆らって 一度だけ 会う夢さ




翼 


凍てつく空に たまりかねて 風が降りてきた

背中向けて 今度こそ 俺も跳べるかね?


調子いいヤツの 横を走り 友情まで踏み台に

神様じゃあるまいし 小さな俺はどうしても 許せない



伝えたくて たまりかねて コトバ踊るだけの

震える文字の シケた手紙  覚えているかね?


調子いい時の 影を辿り 愛情まで置き去りに

神様じゃあるまいし 小さな俺はどうしても 戻れない



翼があるのなら 飛ぶだけさ

心があるのに  何となく 想うだけのように



流行りの風に 追い越され 強がった日々よ

冷たすぎて つれなくて 恨んでいるかね?


勝ち誇る人の 冷めた視線 軽蔑でも するような

神様じゃあるまいし 小さな俺はいつまでも 忘れない



旅の途中 立ち止まって 勇気くれた人よ

冴えないツラの ヤセた少年 覚えているかね?


どの空の下 どの風の中 約束の地に 行けたかい

神様じゃあるまいし 小さな俺はどうしても 捜せない



翼があるとしても 飛ぶだけさ

心があるのに  何となく 想うだけのように




スイッチ


生きてる事のすべてが 悲しい嘘をつれてくる

こころの影 前をそっと 過ぎるのがやさしさなんだろう

言ってることのすべてが 手をすり抜けて踊り出す

つかまれなくて とてもヤバくて スイッチを切った


知ってることのすべてが 信じたことに背を向ける

ここに立つ人 たしかな影 認めて欲しいだけなんだろう

言葉は言葉の通りに 嘘はハリボテのままで

ただようなら はね返るなら どんなにいいだろう


君を守っていれば 生きていて いいと言うような

ささやかな うしろだてを感じるよ


君が言ってるそばから 確かに聞こえた足音

知りたくなくて とてもヤバくて スイッチを切った



たやすいことのすべてが 群がる人をあざ笑う

去り行く人 強がる影 認めて欲しいだけなんだろう

言葉に意味を求めて 嘘と戯れながら

信じるなら ふり返るなら どんなにいいだろう


深い眠りに堕ちた 生きているからこその

おだやかな沈黙を 聴きながら


君を信じたそばから 確かに聞こえた足音

知りたくなくて とてもヤバくて スイッチを切った




海へ出かけた 


海へ出かけた せめてもの気晴らしに

君は平たい石ころに やさしい顔を描いて並べた


聞きたいことに 追いつくまえに

言葉を選びすぎて 波の音のなか


僕ら他へ行こう ささやかな

夢をたぐってみたけれど

すがる思いの 一縷の望みが

地べたに置かれるのを 見てしまったのだから


ふがいない 毎日が やりきれず 歯がゆくて

それでもどこかありがたく しあわせな夕日を 並んでみた



明日の保証なんて なけなしで あてなしで

連れて行きたい場所さえも なにひとつ語れなくて


言えないことに 触らぬように

言葉を選びすぎて 波の音のなか


僕ら他へ行こう 幻影に

夢をたくしてみたけれど

すがる思いの 一縷の望みが

地べたに置かれるのを 見てしまったのだから


海へ出かけた せめてもの気晴らしに

君は冷たい石ころに やさしい顔を描いて 並べた




行方不明


焦げ付いた 暗闇を 粛々と 風がぬける

金切り声 黒い鳥が 一言だけ 切り裂いた

たとえ時間を戻せても 別れた日は 消さないさ

独りを認めるためだけに 何度でも 悲しく寄りそった日々


足元を 照らす者は いつからか  行方不明

それに甘えた俺と来たら つまずいて  意識不明

たとえ時間を戻せても 同じように 間違える

意味のない 灯りばかり ギラついた 街が遠くに見える


いらついた 人の波を 粛々と 風が冷ます

来るはずの 来ない人を 一度だけ 呼んでみた

たとえ時間を戻せても 裏切りの罪 消せないさ

焦りを忘れるためだけに 何度でも 悲しく振り切った日々



見送った言葉の陰で

しゃべりすぎた後悔の中で

惨めに繋がろうとする

ただの人だからさ



過ちを ただす者は いつからか  行方不明

それに甘えた俺と来たら 有頂天で  思考停止

たとえ時間を戻せても 同じように 間違える

やるせない 謝罪ばかり 鼻についた 闇が静かにせまる




barrack


想い出を 傷と一緒に刻んだ

くたびれ果てた バラックの片隅に

寒い夜には約束をしたように

俺たちは 集まった


煤けた天井を 遠い目で見上げ

次の話を探す ヘビースモーカー

別れた女の話をさらけ出して

楽になっちまいたい ポーカーフェイス



ありきたりの慰めや リハーサル済みのエールで

満たされているのは 結局誰なんだろう


もうすぐ俺たちは ここを追い出され

散り散りに なるのかも しれない



人を裏切れず 折角のチャンスを

かなぐり捨てるほど 不器用な

あいつは昨日あっさり裏切られて

途方に暮れて いると云う


誰かを責めるのは この際やめにしよう

自分がかわいくて 出し抜いたヤツの仕業さ

それより明日海を見に行かないか

久しぶりに 晴れると云う



ありきたりの慰めや リハーサル済みのエールで

満たされているのは 結局誰なんだろう


もうすぐ俺たちは ここを追い出され

散り散りに なるのかも しれない



潔く 飛び立つ準備をしよう

どうせいつか 独りで飛ばなきゃいけない

そして再び会える日が戻って来たら

ひどい時代だったなと みんなで笑おう


どす黒く汚れた金や 地位に縛られて

身動きできないヤツらの 悲しい顔を見てみろ


そろそろ俺たちに 順番が回ってくる

チャンスは いつでもキツい時に来る



horafuki


茶番だね どう見たって どう見たって どうかしてる

茶番だね どっちだって どっちだって 恩着せてる


未来を気にする能力が 憂鬱にさせると云う

欲しいもの 守るもの 棄てるもの 恐れるもの


破綻するまで 先入観と 存在感を 競ってみよう

欲しいものなら 仮想店舗で 同意すれば 送ってくる



茶番だね どうしたって こうしたって うごきゃしない

茶番だね あっちだって こっちだって しらけている


未来を気にする能力が 臆病と笑われる

欲しいもの 守るもの 棄てるもの 恐れるもの


破綻するなら 向こう岸まで 恥を忍んで 渡ってみよう

欲しいものなら 同意ボタンを 押せばすぐに送ってくる



未来を気にする能力が 憂鬱にさせると云う

欲しいもの 守るもの 棄てるもの 恐れるもの


破綻するまで 先入観と 存在感を 競ってみよう

欲しいものなら 仮想店舗で 同意すれば 送ってくる




答えを探すひとへ


答えを さがすひとよ 迷わずに あせらずに

 声が 聞こえてくる そのほうへ そのそばへ

おもしろくない そのひとりに なろうとした 今日を踏んで

あしたの 君の空が 晴れ渡り 澄み渡ればいい


心を 冷ますひとよ うらまずに りきまずに

 風が そよいでくる そのほうへ そのそばへ

今日の日の だめな事が 痛みながら 望む事は

あしたの 君の空が 晴れ渡り 澄み渡ること


光を 望むひとよ 追いかけず 抱えずに

 ふらり 回り道に ついてくる 超えてくる

この街にも 見える星に 今さらに 気付くだろう

あしたの 君の空が 晴れ渡り 澄み渡るなら




誰かが自転車で北の街を旅してる


月が覗く 不釣り合いに鮮明な テレビの中

誰かが 自転車で 遠い 北の街を 旅してる


灯りのない 部屋の真ん中で

見えない光の事を 考えている



月も覗く 不自然に影が青い テレビの中

誰かが 自転車で 遠い 北の街を 旅してる


灯りのない 夜の真ん中で

照らされた者の事を 考えている



見える全てに 睨み効かせてもなお 分からないのは

見える全てで 作られたものに意味が 無いからか


夜のしじまに船を浮かべて揺られていよう 今夜くらい

何もなかった頃なら 何もかもが うれしかったな



月は覗く 音が消されたままの テレビの中

誰かが 自転車で 遠い 北の街を 旅してる


灯りのない 地平の何処かで

朝を待つ者の事を 考えている



素焼きのコースター


時間を戻せば 済む事じゃないか! そう叫んで 目が  覚めたんだ

これで全て やり直せると 思いかけた その余韻が笑っている

どっか行っちまったあの人は   強かったのか 弱かったのか

素焼きのコースターは この新しい夜明け前に 割れたままじゃないか


やれやれ また朝がくる 相変わらず 今だ

 見える全てで こんにちの現象は 出来ちゃいないとしても


瞳を閉じれば 甦るはずの 遠い景色 目を 凝らしたんだ

そこに確か 落としてきた そのカケラが 霧の中で かすんでいる

どっか行っちまったあの人は   笑ってるのか 泣いているのか

素焼きのコースターは この新しい夜明け前に 割れたはずじゃないか


やれやれ 自分の場所は 相変わらず 今だ

 望む全てが こんにちの現象と つながってるとしても


時間を戻せば 済む事じゃないか! そう叫んで 目が  覚めたんだ



ただの現象


澄みきった夜 宙(そら)に出かけた

せめて今くらい ただの現象と 思いたくて

風が過ぎれば 雲を泳がせ 星が消えた

せめて今くらい 瞬きを止めないで


からみつき 巣をつくる妄想を

如何にして 彼方まで 追っ払おうか



愛情を 笑うなら コトバの隅に逃げていたい

友情を 蹴散らすなら 部屋の片隅こもってたい

朝焼けを 恨むくらいなら 夜を枕に転がりたい

だから今くらい 輝きを止めないで


薄氷の あやしく 白く 淡く

導いた 光まで  突っ走ろうか



ありふれた コトバなど 信じるヤツはもう居ない

荒れ果てた 都会には スイッチを切った人の群れ

変われない この社会では 悪者捜しの毎日

そんな今くらい 心を青で染めて


つかの間に あやしく 白く 淡く

一人きり 誘われて グッと堪えてる



夢 Feat. Arinko3


僕は見た 棄てられた 子犬の夢を

きっと君なら 最後まで 聞いてくれるよね


僕らは少し 急ぎすぎているようで

先回りして 心配事を抱えた


いつだって君を 忘れちゃいないけど

一人で駆け上がる 場所を 今 見つけたよ



「坊や 君の夢は何だい?」 

声に出したら消えてしまうから

       軽々しく聞かないでくれよ


人は 誰だって その声で叫ぶのさ

見ていてくれよ 僕は今始まる


そっとしといて 僕はちゃんとやって行くから

心配しないで 僕はうまくやって行くから



そっとしといて 僕はちゃんとやって行くから

心配しないで 僕はうまくやって行くから



いつから 僕らは


どうして 譲れない
何を 恐れよう
視線の片隅に
闇が光ってる


飾らない 振りをしてる
飾れないだけ なんだけど
君の記憶に 残る必要は
どれほどか



バレるたび とり上げられた
なけなしの 愛情
収まりは しないさ
この街の 喧噪


空気は 読むものか
傷物 魂
割り切って今夜あたり
出てきてみるかい?



いつから 僕らは
赦せる人を失った
街角の ガラス窓で笑う
罪深い影 その一つが



手にすると 現れる
ありそうな 喪失
縛るほど はね返る
お約束 落胆


空気は 読むものか
ニセ物 魂
割り切って今夜あたり
出てきてみるかい?



いつまで 僕らは
夢見る事を放棄しよう
街角の ガラス窓で笑う
青白い影 自分なのか



空気は 読むものか
傷物 魂
割り切って今夜あたり
出てきてみるかい?



いつまで 僕らは
信じる事を放棄しよう
街角の 吹きだまりで笑う
その瞳が 美しいや



チャンス放棄


闇の中
飛び去る影イカしてる
来るはずの 来ない人を
待つことも ス テ キ


刹那に交差する視線
悪くない気分
屈折反射透過遮断
君 足もとを見たまえ


チャンス放棄
仕組まれた誘惑
上から目線
ドンナニソレガホシクテモジブンヲステテマデスガルモンカ
チャンス放棄



真夜中に
叫び声がこだまする
寂しくてか 嬉しくてか
判断つきかねます


瞳の先 心の奥
目にするまで遠ざけるんだ
存在させたい君を描くも
会話は管轄外


疑心暗鬼
何が狙いか
伸るか反るか
ツキヌケルタマシイガアルヨルガアケルマデヤミニマケルナ
疑心暗鬼



ただのジョーク
屈託皆無で
無邪気すぎても
ダレノタメノオテガラカステテシマエホシイノハソノサキノ
ただのジョーク



よくある一粒となって


ひとまず ここでお別れだ
僕らが また出会う日まで

ここから どれだけの距離が
僕らに 必要なのかな


たしかに 滅亡していた
誰かの 言った とおりだ

そして今 よくある 一粒となり
願いとか 希望とかを 言う



ひとまず ここで打ち切りだ
願いが また揃う日まで

ここから どれだけの意味が
僕らを 越えて行くかな


たしかに どうかしていた
誰かの 言った とおりだ

そして今 新しい 一粒となり
でこぼこの 空間へと散る



たしかに 滅亡していた
誰かの 言った とおりだ

そして今 よくある 一粒となり
願いとか 希望とかを 言う



サンダル


街を焦がした陽が落ちて 夜の風が 少し ゆれた
早くも少し ねむたげな 沈みかけの 月

この街の空は狭く 君に会うのも ままならぬ
おいらにはツバサがなくて 今日 サンダルを買ったよ

 秒刻みの異常なしの日々 いろんな夢を見て暮らしてる
 寝不足の群れが川を渡る 欲しいものは分厚いガラスの向こう


心焦がした日は過ぎて あたりまえの君にゆれた
色あせた本の すきまから 捨てたはずの手紙

読まれる事のない文字は 過ぎた日々をピンで留める
人を引き止めたいのなら 言葉じゃダメさ

 その昔 すりガラス越しに 都会の青空を見つめてた
 ぬるま湯で育った事が いつしか重たい荷物に変わった


街の灯が ともるごとに 夜の風が また ゆれた
ビルの影でソッポ向いた 沈みかけの 月

あの街は人であふれ 君をさがすも ままならぬ
あの道を歩きたくて 今日 サンダルを買ったよ

 ちいさな窓の隅のほう 都会の夜空を見つめてる
 行きずりの風が夢を語る 夢から覚めたら そこで 会えるかい?



認識主体がただ暴れている


合図をくれよ 聴こえているなら
透明な中を 見上げて 伝える

そんなこんなで 咳が止まらない
さしあたり これで忘れていられる

晴れ上がった空は 穏やかで 「もうこれでいい」という


認識主体が 暴れてるだけで
他には 何もないという ウワサ

この世界で 微笑むということは
絵の中で動かなくなった君を置いて行くこと

ふりそそぐ白はやわらかで 「もう忘れて」という


砂利道でみつけた 三角の石ころ
今頃 どうしてんだ
空だって飛べた 夢だって見れた
そんな宝物


あたりまえという 隠れ蓑をまとい
今日も着々と 揺らいでいる

自分だけ 先へ とりあえず 前へ
平気なふり 後ろめたさをつれて

晴れ上がった空は 穏やかで 「もうこれでいい」という


何を棄てるかと 問われれば
今日も 使わない モノをため込んでいる

何が欲しいかと 問われれば
そこそこの 幸せを もてあましている

ふりそそぐ白は やわらかで 「もう忘れて」という


隠し場所を忘れた 三角の石ころ
今頃 どうしてんだ
空だって飛べた 夢だって見れた
そんな宝物